| 陽が沈む前の浜松町、明るいうちからビルの5階へ。 今夜は鮮魚・和紙しゃぶ 虎てつ 田町店にて、久し振りの飲み会。 10年、いや、もっと前に知り合い、人生の節目になると会って飲む友人。 男とか女とか気にしたことがないわけではないけど、時の流れに抗うことなく。
全室個室とのことで、2人で伺いましたが4人部屋に案内されます。 居心地の良さも大切だけど、店内の照明も同じくらい大切。 店員さんにオーダー方法や料理の説明を受け、じゃ、飲みますか。
今夜は浜松町で2人お疲れ様会。 乾杯は アサヒスーパードライジョッキ520円、くぅー全身に染み渡りますなー 突き出しはサツマイモかな、薄味でビールの邪魔をしない味わい。
一品めは、海鮮サラダ 玉葱ドレッシング890円。 野菜サラダに海鮮が散りばめられていて、オーソドックスながらハズレのないサラダ。 年を重ねると、奇抜さはたまにでよくて、だいたいは平凡なのが安心しますな。
さて日本酒、47都道府県の日本酒を取り揃えていて、スマホで探してオーダー。 一杯目は、 愛媛の蔵元である成龍酒造が醸す「伊予賀儀屋(いよかぎや)」純米酒 無濾過 原酒 限定熟成 R2BY。 賀儀屋はよく飲みますが、熟成は初めてですし、こう言った大箱の居酒屋で扱っているのは珍しい。 まま、初めてだろうが珍しかろうが、飲めて美味しいことが大切。
続けて、お刺身3点盛り合わせ1,480円。 5点盛りと3点盛りが用意されていて、彼女のリクエストで3点を選択。 今夜の3点は真鯛、マグロ、カンパチ。 どの刺身も身厚に切り分けられていて、乗った脂の美味しいこと、美味しいこと。
二杯目は、 山形の蔵元である楯の川酒造が醸す「楯野川 清流(たてのがわ せいりゅう)」純米大吟醸酒 R3BY。 こんなレア酒がスマホをポチポチッとするだけで普通に飲めちゃうんだ。 グッと米感、それでいて長居せずにスッと逃げていく。 逃げていけば、また飲みたくなる、飲む。
刺身の盛り合わせの提供に時間が掛かると思って頼んでおいた、 スルメイカの塩辛450円。 ビールに合うし、日本酒に合うし、何より塩辛が美味しいし。
三杯目は、 山口の蔵元である澄川酒造場が醸す「東洋美人(とうようびじん)」純米吟醸酒 R3BY。 山口のお酒は数蔵がラインナップされていて、今夜は東洋美人を。
さて、しゃぶしゃぶ。 しょうが黄金スープ和紙しゃぶ1,480円、海鮮和風しゃぶ1,848円、辛激の極しゃぶ1,848円のどれにするか。 厳重なる審査の結果、今夜はしょうが黄金スープ 和紙しゃぶ1,480円(二人前2,960円)としました。 店員さんからしゃぶしゃぶの楽しみ方の説明を受け、IHを点火します。
IHで煮立てている間に、もう一杯、飲みますかね。 四杯目は、岩手の蔵元である南部美人が醸す「南部美人(なんぶびじん)」純米吟醸酒 瓶燗急冷却 R4BY。 燗付けをお願いすると、熱燗程度の温度に上げてくださって、しゃぶしゃぶを楽しむには最適。 ああ、日本酒のことを分かっているお店はとても嬉しい。
ポテトサラダの前に私的居酒屋ベンチマークとしていた鶏から、鶏のから揚げ680円。 カレー風味で仕上げてあり、野菜と一緒に頂く鶏からはとても美味しい。 加齢と共に食べづらい揚げ物ですが、一品は食べておきたい。
一般的なしゃぶしゃぶは「色が変わったらどうぞ」ですが、こちらでは「しっかり煮込んでスープと共に」です。 昆布と鰹から丁寧に引いた出汁に生姜を合わせたスープ、薬膳も利いていて、良い感じに身体が温まります。 日本人が大好きな味わいをしゃぶしゃぶのスープに仕立てた感じで、「美味しいね」と身体からの自然な声。
レタスを味わったら豚肉、豚肉は固くなる寸前までしっかり煮込む感じです。 思っていた以上に生姜の香りが食欲をそそり、だいぶ飲んで、だいぶ食べているのに、美味しくいただけます。
アッという間に豚肉とレタスを食べ終わってしまい、もっと食べるかとメニューをめくります。 海老4尾とタコ薄造りがどちらも1,188円、じゃ、大赤海老4尾1,080円で。
ほんのりと豚肉からの脂が馴染んだスープに海老、海老自体も美味しく、もうしゃぶしゃぶには思えない。 「こちら、海老のスープ煮です」と出されても分からないほどの仕上がり。 いいですねぇ、一人分二尾って足りないので、もっと食べたいけれど、ふとここで。
「餃子をいれたらどうんだろうか」と、思い付いちゃったんですな。 店員さんにムチャブリしてみると、「調理人と話をしてきます」と奥に引っ込んで、しばらくして餃子。 ※あくまでも店員さんの御厚意です。
ということで、発売予定(!?)のしゃぶしゃぶ餃子の試食。 水餃子をしゃぶしゃぶしただけと思いきや、意外と美味しいし、うどんや雑炊とは異なった楽しみにもなる。 お店が混み合っているにもかかわらず対応して下さり、この辺が8年も営業を続けられる秘訣なのだろう。
量でなく質で満足する、させる、って言うほど簡単では無いけれど。 そんなに食べていないし、そんなに飲んでいないけど、身も心もしっかりと満足。 美味しいしゃぶしゃぶ、美味しい料理、美味しい日本酒をご馳走様でした。 |